妊婦検診で産婦人科を訪れると、毎回行うのが尿検査、体重測定、そして血圧測定ですよね。
体重は分かりやすいのでその数値を見ては一喜一憂してしまいますが、血圧についてはあんまり気にされてない妊婦さんが多いのでは?と思います。
「妊娠高血圧症候群は気をつけないといけないけど、私の数値は低いし……」と思っている妊婦の皆さん、では低血圧とされるおおよその基準値はご存知ですか?
今回は妊婦さんの血圧の目安と、低血圧にフォーカスを当ててその原因や対処法についてもまとめていきたいと思います!
自分の血圧はどのタイプ?
まずは皆さん母子手帳をお手元に用意していただき、ご自分の血圧をチェックしましょう。
例えば私の場合は平均値を出すと114/56mmHgでした。
妊娠中は通常時の目安と異なる妊娠中の目安と言うものがあるので、ご自分はどのタイプに当てはまるのか見ていきましょう。
低血圧 90/60mmHg未満
目安としてこの数値以下であれば低血圧だと言われています。私も一度「103/47mmHg」の数値が出たことはあったのですが、一度だけでしたし、上は100を超えていたので先生にも特に指摘されませんでした。両方がこの数値未満で頻発する方は低血圧であると言えます。
至適血圧 120/80mmHg未満
至適血圧は「妊娠中に望ましい血圧値」のことで、次にご紹介する正常値よりも更に健康的であると言える基準値です。母体やお腹の中の赤ちゃんにも負担をかけることがなく、脳梗塞や心臓病、肝臓病の病気リスクも低い血圧値で安心ですね。私の血圧もこの範囲内で安心しました。
正常値 130/85mmHg未満
年齢などは関係しない、妊婦さんの血圧の正常な値です。この血圧の範囲内であれば安心していただいて大丈夫です。
正常高値 140/90mmHg未満
ギリギリ妊娠高血圧症候群一歩手前の危ない数値です。日々の食生活等を見直していかなければいけません。
妊娠高血圧症候群 140/90mmHg以上
妊娠20週以降にこの数値以上になると妊娠高血圧症候群と診断されてしまうので要注意です。
妊娠中はどうして低血圧になりやすいの?
では何故妊娠中は低血圧になりやすいのでしょうか?
それは妊娠中、赤ちゃんへ栄養を送るため等から妊婦さんの循環血液量が妊娠していない時と比べてして約1.5倍になることが挙げられます。
その分鉄分も摂れていたら良いのですが、中々そうはいかないものですもんね。
ただ低血圧になったとしても、母体や赤ちゃんに直接的な悪影響はありません。
けれどもいくら悪影響がないと言っても貧血でめまいやふらつきが出るのはしんどいですし、転んだりする危険性もあって危ないですよね。
また、時期によっての低血圧になってしまう要因もあります。
・妊娠初期
→ つわりで十分な水分を摂取できないこと、貧血による血圧の低下が考えられます
・妊娠中期~後期
→ 仰向けで寝る際、大きくなった子宮によって背中の右側を走る「下大静脈」という血管が圧迫され、血圧が低下することがあります。ひどくなると仰臥位(ぎょうがぐらい)低血圧症候群になり、突然妊婦さんがショック状態に陥ってしまったり、赤ちゃんが低酸素状態になることも。
妊娠中の低血圧の予防・対処法
それではどういった方法で低血圧を予防・対処したら良いのでしょうか?
① 3食バランスの良い食事を摂る
特にタンパク質、糖質、脂質をバランスよく摂りましょう。野菜ならビタミンEを意識して摂って下さいね。
② 水分をこまめに摂る
水分をこまめに摂っていると血圧の急上昇を防ぐことができると言われています。特に朝起きてすぐコップ1杯の水分を摂るのはぜひ習慣にして下さい。
③ 運動をする
運動不足も良くないので、まずはお家の中でできる柔軟体操やヨガから始めてみましょう。
④ 睡眠をしっかりとる
妊婦さんは中々寝つけなかったり、眠れても浅かったりするかとは思いますが、その分睡眠時間だけでも確保しましょう。夜眠れない場合は昼寝をすることも良いですよ。
まとめ:健康的な生活で低血圧も予防しましょう
低血圧になる妊婦さんは多いですし、そこまで悪影響もないので神経質になる必要はないとは分かりましたが、できるだけ健康的に妊娠中は過ごしたいものですよね。
最後にご紹介した4つの方法はどれも低血圧に限ったことではなく、妊娠中の理想的な生活として挙げられるポイントばかりです。
いきなりすべてをこなすのは難しいかもしれませんが、少しずつご自身の生活を見つめ直すきっかけにしてもらえたらと思います。